女性に多いワキガの理由や特徴は？早めに知って改善策を練ろう

女性のワキガ事情

女性は清潔にしていることもありワキガと分かりにくい場合がありますが、クリニックなどにワキガ治療に来るほとんどが女性です。女性は男性よりもワキガを気にしているということです。

日本人の10人に1人がワキガ体質

日本人は欧米諸国の人に比べてワキガの割合はとても低いです。ワキガ体質というのはワキガではなくワキガになりやすい人のことであり、人種によって差が生じます。欧米諸国のワキガの割合は80~90%と高い傾向にあります。それに比べて日本人のワキガの割合は10~15%ほど。

ワキガ体質の人が少ない国だからこそ、臭いが気になるということもあります。さらに日本人は他の国の人と比べてとてもきれい好きです。清潔にしていないといけないという先入観があるので、ワキガの匂いイコール不潔となってしまいます。不潔だと思われないようにしっかりとケアしたいです。

男性と女性のワキガの割合は？

男性のワキガの割合が4割、女性のワキガの割合が6割と女性の方がワキガの割合が男性に比べて多いです。女性の方が臭いや清潔さに敏感でケアしている人が多く、ワキガの人が少ないイメージですが、女性の方が多いようです。女性は清潔でなければいけないとイメージがあるので、ワキガについて深く考えすぎてしまう可能性もあります。

女性にワキガが多い理由は2つ

私たちの身体にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺と呼ばれている、2つの汗が出てくる汗腺があります。ワキガの原因の汗腺はアポクリン汗腺であり、この汗腺が発達しているとあの匂いが引き起こされます。アポクリン汗腺から出てきた汗が、アンモニアなどの体の成分と混ざり合い、皮膚に元からある菌がそれらの成分を分解します。それにより、あのワキガの臭いがさらに増していくのです。

女性にワキガが多い理由として、もともと女性の方がアポクリン汗腺の数が多いこと、生理などでホルモンバランスが変化することの2つが挙げられます。生理中は汗腺から出る分泌物なども変化し臭いがいっそう強くなります。

アポクリン汗腺は脇、デリケートゾーン、乳首周り、耳の中、へそに分布しており、アポクリン汗腺が発達していればどの部分からもワキガの臭いがします。

ワキガになりやすい女性の特徴

どのような女性がワキガになりやすい要素があるのかを知ってチェックしましょう。

1.親からの遺伝

親がワキガだと遺伝する可能性が高いです。両親共にワキガの場合、遺伝する確率は75%以上、片親がワキガの場合は50%以上です。親の体にアポクリン汗腺が多くあり、発達しているとそのまま子どもに遺伝します。遺伝する確率が非常に高いので確認してみましょう。

2.肉や油分の多い食べ物が好き

肉や油分の多い食べ物を食べていると汗の質が悪くなり、ベトベトとした汗が出てきます。質の悪い汗はワキガの臭いを強くしてしまいます。人間が動物のお肉を食べると脂分がなかなか溶けずに体内に残ってしまいます。その脂分が脇から汗と一緒に出てくる可能性があります。魚や野菜などをできるだけ多く摂るように心がけると、脂分による臭いも気にならなくなりそうですね。和食を進んで食べると健康的ですし、ワキガの臭い対策にも効果的です。

3.お風呂はシャワーだけで済ませる

毎日シャワーだけで済ませて湯船に浸からない人は注意が必要です。シャワーだけでは汗腺に詰まっている油脂や古い角質などを落とすことが難しいからです。湯船に浸かることによって身体が温まります。

これにより、汗腺が開き汚れが落としやすくなります。汗腺が開いてから身体を洗うと汚れがきれいに落ちますね。半身浴をすると身体の芯から温まり、汗をかきやすいです。バスソルトや発汗作用のある入浴剤を使うと、体が十分に温まるので効果的です。塩を湯船に入れるだけでも汚れが落ちます。塩は毛穴に詰まった汚れを取り除いてくれます。1掴みほど手にとって湯船に入れましょう。粗塩がオススメです。

4.ストレスを溜めこんでいる

ストレスは身体に悪いのはよく知られていますが、ワキガにも悪影響です。メンタルストレスによって臭いが強くなるという実験結果も出ています。人はストレスを感じると脂質を多く含んだ汗を出すようになります。さらにストレスが溜まると自律神経が作用して大量の汗が出ます。

この状態のときにでる汗はアポクリン汗腺から出る汗であることが多いので、さらに匂いが強くなってしまいます。ワキガであることを気にしてストレスを感じるとまた汗が出るので悪循環になってしまいます。休みの日や空いた時間を趣味に使うなどして、なるべくストレスを溜め込まないようにしましょう。ストレス発散が臭いを弱くさせるカギにもなるのです。

生理直前や生理中にワキガ臭がする理由

女性ホルモンの変化はワキガ臭に深く関係しています。

女性ホルモンの変化が影響

女性ホルモンにはプロゲステロン（黄体ホルモン）とエストロゲン（卵胞ホルモン）があります。生理前、生理中、妊娠中はプロゲステロンの働きが活発になります。その影響で体温が上昇し、汗を掻きやすくなるので結果的にワキガの臭いが強くなってしまうのです。特にこのようにホルモンバランスが変化しているときは、臭覚も敏感になっているので、ワキガに気付きやすくなります。閉経すると女性ホルモンの分泌が減るのでワキガ臭が弱まります。

▼さらに詳しい解説はこちら
エストロゲン・プロゲステロンのことを知って、女性ホルモンを整えよう

生理中はホルモンバランスが崩れる

生理中はホルモンバランスが崩れるのでワキガ臭が強くなります。女性ホルモンがいつもより多く分泌されるため、アポクリン汗腺も影響を受けて臭いが強くなります。生理中は臭いにも敏感になっている時期なので、不快にならないようにしっかりと対策をしましょう。さらに生理中はホルモンバランスの変化により、ストレスを感じたりイライラしやすくなり、それもまたワキガの臭いの原因となってしまいます。

ワキガは魅力的？噂の真相

ワキガは異性を魅了すると噂になっていますがそれは本当なのでしょうか。

ワキガとフェロモンは紙一重

ワキガはその人が持つ「個性」と考えれば、フェロモンと捉えることもできます。ニオイに対して抱く感情は、人それぞれ千差万別です。ですから、自分がワキガだと思っていても、その香りを好む人がいることも事実です。ワキガがフェロモンという根拠はまだありませんが、低～中程度であれば自分が持つ特有の香りとして、ポジティブに受け入れてみるのも良いかもしれません。

重度のワキガは周囲から良い印象も持たれていないことも

ワキガが「その人が持つ特有の香り」だとしても、重度のワキガは周囲からその香りに対して常に良い印象を持たれるわけではないでしょう。敏感な人は、ワキガの人が移動した跡もわかるくらいだそうです。自分では気付きにくいワキガでも、周囲では臭いに敏感で気付きやすい方もいる可能性もあります。学校、仕事場、家族、友人、恋人にネガティブな印象も持たれないためにも、自分が重度のワキガの可能性がある場合は、しっかりと対策をしましょう。

女性のワキガは深刻…早めの対策を

女性は男性よりもワキガの割合が高く、さらに女性ホルモンの変動によって臭いがさらに強くなります。自分の臭いを気にして対策するのはエチケットなので、自分がワキガだと気づいたら早急に対処しましょう。しっかりとケアすることで周りの人も、自分も匂いを気にせず快適に生活できるようになりますよ。